男闘呼組ファンクラブ会報★第25号

男闘呼組ファンクラブの会報★第25号は、1993年の初仕事・舞台「品川心中」で時代劇に挑戦している岡本健一特集です。

(↑)日付間違ってます。2月です(-_-;)

岡本健一特集号

健一の93年初仕事は舞台『品川心中』。隠密武士役で時代劇に挑戦だ

品川心中
岡本健一新春舞台・日生劇場

すでに6作目となった健一の舞台出演。今回は初の時代劇。大原麗子さん共演、石井ふく子さん演出。落語をベースにした物語の中で、武士を演じる健一の勇姿を、じっくり追ってみた。

不幸せになど、私がさせぬ。女郎だけはやめてくれ(新太郎)

品川心中物語

幕末の品川。白木屋の売れっ子女郎、お染(大原麗子)は、酔っぱらって、生きることがわずらわしくなり、自殺を考える。木に紐をかけようとしたところに通りがかったのは植木屋の青年(岡本健一)。彼は木に紐をくくりつけ、彼女の体を心配しながら去ってゆく。

その後やってきた貸本屋の金太(いかりや長介)と心中しようと約束したお染だったが、彼が白装束を買いにいってる間に、ホイホイ白木屋へ帰ってしまった。

白木屋では、薬屋・佐野屋の若旦那、松造が遊びにきていた。座敷でお相手をするお染のところに、金太が頭に海草をくっつけて飛び込んできて大騒ぎ。続けて、佐野屋の松造の母が、息子を連れ戻しにきて、またまた大騒動。やっと片付いて、お染ひとりになった時、飛び込んできたのは、さっき木に紐をくくりつけてくれた植木屋だった。

彼は公儀直参松岡新太郎。江戸を薩長の思がうままにはさせまいと、忍び込んだ隠密の武士。しかし、トラブルに巻き込まれ、腕に怪我をしてしまい、逃げ出したところだった。

そんな彼をかくまい、手当てをするお染。女将(草笛光子)は「あの子が7日も同じ客の相手をするなんて」と不思議がるが、そこをうまくごまかすのは、貸本屋から白木屋へ転職した金太だった。

すっかり傷は癒え、元気になった新太郎は、出てゆく決心をかためる。そんな新太郎の言葉に揺れるお染の心。彼女は、女郎は男に惚れてはいけないと深く心に刻んでいた掟を破りつつあった。しかし「女郎をやめてくれ」という新太郎に「体を張って生きている女郎のどこがいけないんだ。出ていっとくれ」と強がりを言うお染。その言葉を受け、新太郎は出てゆく。

ところが、店を出た途端、彼は薩摩の侍に連れ去られてしまった。命はないと聞いたお染は、茫然と立ち尽くす。「お染は死んだ。新さんと死んだ。これが本当の品川心中だね」と、彼女は泣き崩れる。もう人生になんの期待も持たなくなったお染だったが、5年後、再び、新太郎と出合う...

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