男闘呼組ファンクラブ会報★第17号

男闘呼組ファンクラブの会報★第17号は、1991年の最終号。舞台「蜘蛛女のキス」に挑戦している岡本健一特集です!

この会報はお借りしたものをスキャンしました。

蜘蛛女のキス

マヌエル・プイグ原作のラブ・ストーリーの舞台化に挑戦した健一。小さな劇場のふたり芝居で、彼が得たものは…。ヴァレンティン健一の素顔にアタック。
STORY

監獄に捕らわれたふたりの男。ひとりは素晴らしい男と永遠に暮らすことを夢見るホモセクシャルのモリーナ(村井国夫)、もうひとりは社会改革に燃える革命家ヴァレンティン(岡本健一)。何もない監獄の中で、モリーナは大好きな映画の話をヴァレンティンに語って聞かせる。

捕らわれの身にいらつくヴァレンティンは、モリーナに辛くあたるが、モリーナは優しく、全く接点のない二人だったが、次第に少しずつ、歩み寄りを見せる。

しかし、モリーナは、ヴァレンティンから反政府活動の動向を探るために、監獄側から命令をうけたスパイだった。ヴァレンティンに惹かれるモリーナは、彼の話を密告できず、やがて二人に別れの時が来る。

舞台が終わったあと、健一の楽屋でインタビュー。楽屋というのはたいていゴチャゴチャしてるもんだけど、彼の楽屋はいたってシンプル。きちんと整頓された、なかなか居心地のいい楽屋です。

この『蜘蛛女のキス』という物語はラテン・アメリカのマヌエル・プイグという人の小説。85年に映画化され、モリーナ役のウィリアム・ハートという役者がアカデミー賞を受賞したので、観た人いるかも。もち健一は、原作、映画ともにチェック済み。自分なりのヴァレンティンを胸に秘めている。

「映画のヴァレンティンはオジサンだったけど、原作では若い革命家なんだ。モリーナが語る映画の話の使い方もちょっと原作をこわしてるとこあって、うーんボクはこの物語は映画より舞台向きだと思う。きっとボクらのこの舞台の方が、映画より、いいものになってるはず」

いい舞台を踏んでいるという彼の充実感がヒシヒシ伝わる発言だ。

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