— さて、舞台が決定したのは91年の10月。決める時、何か迷いとかなかったんだろうか。
「台本を読んで、演出のロバート・アラン・アッカーマンの資料を見て即、決めたよ。絶対いいものになるって確信があったんだ。だから全然迷わなかったよ」

— でも、ホモセクシャルとかヌードとかのシーンあるでしょ。抵抗はなかったのかな。
「全然。そんなこと考えてたら、芝居なんてできないよ。そういう物語なんだから。それに、こういうシーンがあるから嫌だなんてナンセンスだね。自分の気持ちよりヴァレンティンがどう思ったかの方が大切。だいたい物語がちゃんとしていればホモセクシャルとかヌードなんて、気にならないもんなんだよ」

「ボクはまだアイドルだよ」と言うけど、いえいえ作品を重ねるごとに、役者としての自信で輝いていく健一。刺激的な役は、彼をまた、ひとまわり大人にしたようだ。
高橋と成田がまん中の席で、いちばんあたたかい拍手をくれたよ。
— ところで、健一にとって3回目の舞台になるこのベニサン・ピットは、今までの所よりずいぶん小さい舞台。何かやりにくさのようなものはなかったのでしょうか。
「ないね。舞台の大きさなんて関係ないよ。あえて言うなら、この劇場は大きな所に比べて、ずっと贅沢な空間だってこと。前からここへよく芝居を観にきていて、一度ここでやりたいと思っていたんだ。だってさ、舞台と客席がこんなに近いんだぜ。芝居が始まるとさ、演じてる方も、観る方も、すごい緊張感ではりつめた雰囲気になる。咳ひとつできない。もう舞台の世界に入らざるをえない感じが、すごくいいんだよ」

— 演出家のアッカーマン氏は健一のことを「特別な青年だ。真のアーティストである」と賛辞を送っている。では、健一はアッカーマン氏の演出をどう思ったんだろうか。
「通訳の人を通じてだったけど、とてもたくさんのことを学んだよ。モリーナとヴァレンティンのコミュニケーション、会話の裏にある人間心理まで、きちんと教えてくれた。いい人と仕事できたなあって、嬉しかったよ」
— 「この作品は何年後かに観ても、恥ずかしくない、いい作品だと思う」とまで言った健一。もうこの作品に関われた喜びでいっぱいといった感じ。じゃあ今年はとてもいい一年だったろうね。
「そうだね。いい出会いがたくさんあって、それが嬉しかったなあ。アッカーマンさんもそうだし、映画『あいつ』の監督もそうだし…」

— でも一言いわせてもらうと、男闘呼組としての活動は、寂しかったね。
「ああ、1月にシングル出したっきりだっけ。でもね、今ニューアルバムのためのリハーサルやってるよ。1月の始めにはレコーディングに入る予定。俺なんて曲、めちゃくちゃいっぱい出来てさ、絞るの大変。アルバム出来たらツアーもあるんじゃない?ボクはリハーサルで音出すだけでも、けっこう楽しんじゃってるけど。まあ、来年はなんとかするから優しく見守っていてよ」
— 先のスケジュールが聞けてちょっと安心。他のメンバーも元気そうだし、みんな気長に待とう。ところで、メンバーは舞台観に来たのかしら。
「高橋と成田が観に来たよ。あいつら、真ん中の席で、いちばんあたたかい拍手をくれたよ、嬉しかった(笑)」
4人揃って姿は見せずとも、結束は堅い男闘呼組。ニューアルバム&ライブで 92年はブレイク!楽しみにしてておくれ。

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